日々のこと

精神科医のおもに読書日記

「僕は受け持ち患者さんが亡くなったことありませんよ」

「僕は受け持ち患者さんが亡くなったことありませんよ」 ある日、医者同士で話していたとき、話に割って入った別の医者がこう言いました。 精神科は、患者が亡くなることは比較的少ない。内科外科なら末期癌のかたが急に担ぎ込まれることだってあります。ど…

カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』

カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』が10月14日ハヤカワepi文庫に。まるでノーベル賞を予見していたかのようなタイミングです。 民族とその記憶についての物語。その詳細についてはすでに多くの場所で語られていますから、少し趣旨の違う話をします。 「問い…

MONKEY VOL.13 食の一ダース 考える糧

『MONKEY vol.13』読みました。 堀江敏幸さんの鍋の話、西加奈子さんのお菓子の話がお気に入り。村田沙耶香さんの闇鍋的な話は誰が読んでも面白そう。砂田麻美さんのアイスクリームの話は高度医療を連想させられて気になりました。

ウィリアム・サローヤン

新訳「僕の名はアラム」を読んでから、ウィリアム・サローヤンにはまっています。村上春樹と柴田元幸が選ぶ復刊ないし新訳文庫シリーズである村上柴田翻訳堂の一冊。 小田扉の漫画 「団地ともお」の世界観に近いっていうか、深い哀しみや絶望が背景にあるん…

村上春樹 / レイモンド・チャンドラー / スコット・フィッツジェラルド

村上春樹によれば、レイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』は、スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』の影響下にあるそうです。 この2作品は大事なテーマを共有している。「損なわれた愛」。かつて愛した理想の恋人。彼、彼女…